【自己破産ブログ④】初めて知った「管財人」という存在――夫だけが向き合った現実

自己破産手続きで管財人との面談に夫だけが出席し、不安に包まれる妻の体験談

📝この記事は【自己破産ブログ③】初めての自己破産。弁護士相談から免責決定までの体験談の続きです。

自己破産は耳にすることがあっても、“破産管財人”や“管財人”という言葉を聞いたことがない方や、その役割を知らない方も多いと思います。

私たちも、この言葉を初めて聞いたのは破産手続きの真っ最中でした。

裁判所が選任する破産管財人は、破産者が所有する財産の処分・回収・換価かんか、債権者への配当、裁判所や債権者への報告を担う重要な役割を持っています。

当事者である夫は、近郊の管財人事務所へ定期的に通うことが決まりした。

私は直接会う機会がなく、付き添いで車の中で待つ日々。

「どんな話をしているんだろう?」「怖い人だったらどうしよう…」と、不安や妄想が頭をよぎります。

私たち家族の生活を立て直すには、この管財人の“監視”を受けることも避けては通れない現実なのだと痛感しました。

この記事では、「自己破産 管財事件 体験談」として、実際に私たち家族が体験した管財手続きの流れや、その中で心の葛藤を詳しくお伝えします。

1. 「自己破産 管財事件」を聞いたときの正直な気持ち

管財事件」――それはドラマやニュースの中で聞いたことはあっても、まさか自分たちがその当事者になるなんて思いもしませんでした。

当時のたすくま
当時のたすくま

「私たちもこんな立場になるなんて…」
遠い世界の出来事だと思っていたのに、現実がぐっと近づいてきたように感じました。

破産手続きの中でこの言葉(管財事件)を初めて聞いたとき、「何か面倒なことが起きるのかな?」と、漠然とした不安が胸いっぱいに広がりました。

裁判所から選任される破産管財人という存在が、私たちの生活に深く関わることになるとは、このときはまだよく分かっていませんでした。

当時のたすくま
当時のたすくま

「ちゃんと向き合えるかな…?怖いな…」
でも、もう逃げずに乗り越えていくしかない―そう覚悟を決めました。

それからは、夫に寄り添いながら、どんな出来事も誠意を持って受け止めていこうと心に決め、一歩一歩進んでいきました。

2. 手続きに進んでいく中で感じたこと

破産の申し立てを行った後、裁判所から破産管財人が選任されました。

まさか自分たちが「自己破産 管財人 体験談」の当事者になるとは思ってもみませんでした。

正直、まだ信じられない気持ちが強かったです。

実際にお会いする日、私は付き添うことができませんでしたが、夫から「今日がその日だ」と聞いた瞬間、胸の奥にずしんとした“重み”がのしかかりました。

当時のたすくま
当時のたすくま

「ほんとうに始まるんだ…」
現実が動き出したことを実感し、心がそわそわして落ち着きませんでした。

夫の話によると、管財人の方は60代くらいのスーツ姿の男性で、弁護士も兼ねている方だったそうです。

事務所はこぢんまりとした印象で、キャビネットにはぎっしりと書類が納められ、デスク周りは整然と整理されていたとのこと。
そして、やり取りは無駄のない、きびきびとしたもので、まさに“管財人”という職務のイメージそのものだったと聞きました。

3. 手続き中の生活と感情

破産管財人は、債務者が持つ財産を調査・管理し、必要に応じて換価処分を行います。
私たちにも、破産前にローンで購入したネックレスと指輪がありました。

管財人の判断では、それらは「5万円にもならない」とされ、いわゆる“価値なし”とみなされました。

購入のきっかけは、破産前のある日、地元の大型ショッピングモールでたまたまジュエリーショップをのぞいたこと。
私は、本当に「見るだけ」のつもりで、買う気は全くありませんでした。

ところが、その様子を見た夫には、「欲しそう」に見えたらしく、店員さんと一緒になって「これにしたら?」とネックレスと指輪のセットを差し出されました。
私は「気持ちはありがたいけど、ローンを組んでまで欲しいとは思ってないよ」と伝えましたが、
夫は購入する気満々…。結局そのまま契約してしまいました。

今振り返れば、言葉にしなくても「欲しい」と見えただけで買ってしまうーーーお金に対する感覚が、あの頃の私たち夫婦はどこかズレていたのだと思います。


当時を思い返すと、「クレジットカード 破産 体験談」で似た話が出てくるのも納得です。

手続きが進む中、夫は管財事件の面談に定期的に出かけていきました。
私は車の中で待っている日も多く、待つ間にどうしようもない不安と焦りが押し寄せました。

小さかった子どもの笑顔を見るたびに、

当時のたすくま
当時のたすくま

「私、母親として大丈夫かな…」
子どもには笑ってほしいのに、心が追いつかなかった。

そんな思いに胸が締めつけられました。


本当はもっと夫と話し合いたかった。
ちゃんと相談してほしかったし、先走らないでほしかった。
できなかったことが悔しくて、怒ってでも止めていれば…と後悔ばかりが募り、涙が止まらなかった日もありました。

さらに夫や私の両親からは「自己破産はやめて」「家計管理ができていないお前のせいだ」
と責められたこともあります。

さらに「自己破産」という単語だけを聞き、家計を預かる主婦の恥だと言わんばかりに、本当の内部事情を知らないお互いの両親から攻められました。

当時は説明しなければと思い状況を話しましたが、今となってみると馬鹿正直に両家両親にも話さなくても良かったのです。

心が弱っていたあの時、家族の言葉は想像以上に重くのしかかりました。

涙を流しながら落ち込む女性のイラスト

手続きが進む中で、破産管財人は私たちの財産を調査・管理し、債権者への配当を行います。
最終的に裁判所が「免責」を認めることで借金の支払い義務が免除される――これが自己破産の流れですが、実際は簡単ではありません。

「債権者一覧」「財産目録」「免責審尋」など、聞き慣れない言葉が飛び交い、書類作詞に追われます。

記載ミスがないか何度も確認し、それでも不備があれば差し戻しと修正の繰り返し。

さらに、毎月の管財費用の支払いがあり、「払わなければ免責が下りない」というプレッシャーの中、家計は常に綱渡り状態でした。

ボーナスも管財費用に消えていくたびに、「このお金があれば家族で外食でも…」とつい思ってしまう自分もいましたが、それでも「仕方ない」と自分に言い聞かせるしかありませんでした。

そして心のどこかに、ぽっかりとした寂しさだけが残りました。

破産申立書(自然人・管財事件用)の書類一式です。
家計の収支や債権者一覧表などがまとめられています。

4. 振り返って思うこと

破産手続きは、書類や事務的な負担だけでなく、表には出にくい心の疲労がとても大きいものです。

実際に「少額管財事件 体験談」などで検索すると、手続きそのものよりも精神的な疲れの方がきつかったと書かれている方も多く、私もその一人でした。

当時の私は何度も「自分だけ置いていかれたような気持ち」に襲われ、

当時のたすくま
当時のたすくま

「なんで私だけ、こんな思いをするんだろう…」
と、やり場のない孤独感を感じていました。


今、この記事を読んでくださっているあなたも、もしかしたら同じような思いを抱えているかもしれません。

そんなあなたに伝えたいのは、
**「それでも大丈夫。私たちはちゃんと立ち直れた」**ということです。

当時の家族
当時の家族

「こんな私でも、前を向けたんだから」

きっと、あなたにも大丈夫な日が来ます。


たしかに、世間には「自己破産=いけないこと」というイメージが強く、債権者の方々にもご迷惑をかけたのは事実です。

通知が届いたとき、債権者の気持ちを思うと申し訳なさでいっぱいになりました。
しかし、あの頃の私は借金を返すこともできず、ただ時間だけが過ぎていく毎日。

精神的にも限界でした。

自己破産は決して特別な人だけのものではなく、誰にでも起こり得ることだと今では思います。
ごく普通に暮らしている主婦でも、ちょっとしたきっかけで借金を抱え、返済が難しくなることはあります。


自己破産は、国が認めた「再スタートのための制度」です。

本当にどうしようもなくなったとき、命や家庭を守るための最後の選択肢だと私は考えています。

当時は「夫の会社に知られたらどうしよう」「辞めなきゃいけないのかな」と、不安で眠れない夜もありました。

たすくま
たすくま

「知られたら、人生終わりだって思ってた…」
毎日がこわくて、不安で、心が押し潰されそうでした。


でも、こちらから話さなければ親族や勤務先に知られることはありませんでした。
家族みんなで前を向く時間を少しずつ取り戻せたのも、あのとき最悪の事態になる前に決断したからだと、今は思えます。

たすくま家族
たすくま家族

「あのとき勇気を出して、ほんとうによかった」
あの選択が、家族を守る一歩になりました。


この「自己破産 管財人 体験談」が、少しでもあなたの気持ちを軽くし、前を向くきっかけになれたら嬉しいです。


ノートパソコンの上に座って作業する人のイラスト。ブログや学びを象徴するイメージ

💡次回第5回目の記事はこちら👇


📕この記事は、【自己破産体験記】シリーズの第4回です。

まだ第1〜3回を読んでない方は、ぜひこちらをどうぞ👇

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